第70回 D-Wind Rally 『栄枯盛衰 2017
コース案内

コースレイアウト図は、このページの最後にあります
最初に・・・ 開催要項にも記載したが、DWR69『お前はまだグンマを知らない』に引き続き、『グンマー帝国を知ってもらうために企画し、当初グンマー帝国の道(=ロングダート林道)をタップリ走ってもらって、グンマー帝国の国境に向かってもらう設定でした。
しかし、ロングダートの路面がやはり多くの方の走ってもらうには適さない状態だったため、企画変更しました。
最初の試走の状況はこちらをご覧ください。

と言う訳で、過去の繁栄、現在の衰退、そしてまた現在の繁栄をテーマに、県道中心にロングドライブを楽しんで頂きます。

"tough driving series"の第2弾になります。 距離が約106kmですが、あるチェックポイント(全行程の60%位の地点)の受付が15:30までと早いので、クイズは大部分、看板などの確認問題にしています。

スタート〜ゴール
  スタートは、国道17号線沿いにある『太助の郷』。 「塩原太助記念館」や隣接して「塩原太助翁記念公園」がある。
塩原太助は、裸一貫から身を起こし、大商人へと成長。「本所に過ぎたるものが二つあり、津軽屋敷に炭屋塩原」と歌にまで詠われるほどの成功をおさめた。 三遊亭円朝の「塩原多助一代記」で広く知られるようになり、戦前には立志伝型人物として教科書にも登場したらしい。
上毛かるたに【沼田城下の塩原太助】と詠まれているが、塩原太助の生まれも育ちも沼田から遠く離れた新治村である。

  こんな群馬の片田舎の小さな公園に、どでかい石碑がある。この石碑の文字は、あの「渋沢栄一」が揮毫(きごう)している。 その原本が、7月にここの宝物庫で見つかったようである。
また、この石碑建立時の寄付者で、筆頭にいるのが三菱財閥3代目の「岩崎久彌」で、賛助員にも当時の首相・「若槻禮次郎」以下多数の大臣の名前が並んでいる。 当時の賑やかさ(繁栄?)がうかがい知れる。 今は・・・? 試走で2回訪れたが、農産物直売所の営業時間(9:30〜17:00)の30分ほど前だったが、誰もいなかった・・・。

  ODは、日帰り温泉『遊神館』。 ここも営業時間(10:00〜19:00)前だったので、駐車場にはまだ1台も客の車はいなかった。 以前来たときは、結構賑わっていたような気がするが・・・。
当初プランでは、ODから直進し、秋鹿大影林道を走ってもらう予定だったが、Uターンして、県道で大道峠を越えることとした。

  1CPは、最近よく登場する(笑)、『中之条太陽光発電所』。 ここも以前は、テニスコートなどがある「中之条森林公園・ふれあいの森」だった。 

  2CPは、『宗本寺』。 芝増上寺の末寺だそうである。 本堂の欄間が町の重文、菩薩來迎図が県の重文に指定されている。菩薩來迎図は拝めないが、本堂の欄間は見上げることができる。

  申し訳ないが、DWR69と同じルートで暮坂峠を超える。 当初プランの万沢林道をキャンセルしたため、草津に抜ける最短ルートはこの道になってしまう。 3CPはDWR69と全く同じ地点とした。 DWR69ではクイズは置かずスルーとしたが、今回はクイズを設定した。
時間が許せば、「暮坂牧水茶屋」一休みしてください。 
試走時ここの店主(?)のお母さん(私がこう呼ぶのは失礼かも?)と少し話をした。 以前店にいた看板犬は17歳になり、まだ生存しているそうだ。今店には別の犬がいて、娘さんが「ペットロス」にならないように、前もって買ってくれたそうだ(笑)
盗まれた牧水の銅像の代わりに、もうすぐ石像が建てられるそうだ。 今度は盗られないように重い石にしたそうだ(笑) 石は盗らないだろうが・・・(^-^;

  暮坂峠を少し下った所から、世立の村落に抜ける。 この道、道幅も十分で走りやすい道である。
4CPは、この道の終点にある『よってがねぇ館』に置いた。 この施設、「ふるさと活性化センター」で、元々こんこんぞうりの創作体験教室や手打ちうどんも味わえる施設だったようだ。

  今は、村民が毎日交代で留守番(?)をしていて、時々トイレを借りに訪ねてくる旅人を自分で作った食べ物や自宅で収穫した野菜類にお茶を出して、もてなしているそうだ。 私も自家栽培の小麦で作ったおやきと、入山キュウリの浅漬けをごちそうになった。
おやきはしっとりして、おやきというよりケーキの様な美味しさだった。 また、入山キュウリもみずみずしくて美味しかった! 入山キュウリは4CP近くの農産物販売所(無人)で買えるとのことで買いに行ったが、残念ながら売り切れ・・・。 トマトも美味しいとのことなのでトマトを買って帰ったら、これまた美味しかったです! 皆さんも是非お土産に購入してください。

  その当番の方の話では、以前は村民が作った物産の販売も行っていたが、我々が走って来た道が出来てから、空き巣が増え、裏の窓を破って侵入し商品を盗まれたので、今は置いていないとのこと。 更にその方のお家にあった重機も盗まれたらしい・・・。 我々には楽しい道だったが、住民にしてはあまり歓迎しない道の様だ。

  また、私の訪ねた日には、玄関ロビーに木の弦で編んだ大きなものが置いてあった。 何かと尋ねると、横浜から六合に来てステイしている女性(木彫をやっているとのこと)が、9月9日から10月9日まで開催される「中之条ビエンナーレ」の作品を作っていた。 この場所で展示するらしい。 「中之条ビエンナーレ」は有料なので、DWR70開催中は容易にトイレが借りられないかもしれませんが、作品の近くに女性がいたら、「クイズを解きながら、ドライブしています」と話しかけてみてください。 「面白そう」と興味を持っていたので、私のことを覚えているかもしれません(笑)   試走時は、3CPと4CPで結構時間が掛かりました・・・(^-^;

  5CPは、チャツボミゴケ公園に置いた。 ここは、2010年のDWR44でCPを置いた。 ここは元々鉄鉱石を採掘していた日本鋼管群馬鉄山跡であり、2010年当時は、その跡地は緑化され、『奥草津鋼管休暇村』になっていた。 その後2012年に中之条町に無償譲渡され、2013年に群馬県の天然記念物に指定され、2015年に『芳ケ平湿地群 穴地獄』としてラムサール条約に登録された。

  2010年には、210円で入場できたが、今は500円になっている。 その分木道が整備されチャツボミゴケが見学しやすくなったが・・・。 木道を1周するだけで帰る人も多く、私も滞在時間は20分程度だった。 富岡製糸場の1000円の入場料以上に割高と感じる(笑)
小型の観光バスも来るようになり、見学者が増え、チャツボミゴケの生育に影響が出るのではないかと、受付の人に尋ねたが、「大丈夫です」と・・・。 「はい、影響しています」とは言わないわな(笑)
皆さんには500円の負担をお願いしますが、よろしくお願いします。

  また、『奥草津鋼管休暇村』だった頃、グラウンドがあった場所は太陽光発電のパネルが置かれ(中之条町は、本当に太陽光発電が好きだ(笑))、ロッジは荒廃していた。 まさに、栄枯盛衰の場所である。

尚、見学の受付時間は9:00から15:30までで、今年の営業は10月末までなので、注意してください。


  県道で草津に抜け、天神平草津国際スキー場の前の6CPを経て国道292号線に入る。 ロープウェイの山麓駅を過ぎた辺りから、7CPまでの間、硫黄の影響を受け木々が生えていない山や、緑あふれる山など、独特な風景が楽しめる。

  7CPは、国道最高地点に置きたかったが、駐車スペースが広くなく距離のチェックが難しいため、少し手前の駐車スペースに置いた。 チェックを済ませてから、国道最高地点に移動してください。  ここは、ラムサール条約に登録された『芳ヶ平湿地群』のビューポイントになっているため、結構車が多い。 ただし、滞在時間は短いので、駐車できる確率は高いと思います。 もし一杯だったら7CPから歩いて頂くことになります。 ご了承ください。

  試走時は勿論緑が広がり、良い眺めであったが、紅葉の季節は更に良い眺めになるらしい。 北欧の風景と紹介しているページもある・・・。


  万座三叉路まで戻り、県道466号で万座温泉に向かう。 この後走る県道112号と合わせて万座道路または、上信スカイラインと呼ばれる道である。 万座温泉・日進館ヒュッテの前に8CPを置いた。 ここからは本白根山が望める筈だが、試走時は雲で見えなかった。

  嬬恋に抜ける有料道路・万座ハイウェイとの分岐から県道112号に入る。
途中の万座峠からは、遠く、横手山に張り付く国道292号が見える。

  群馬から長野に入った少し先から県道112号に入り、いよいよグンマー帝国の国境を目指す。 112号に入ってすぐにすごい標識が出迎えてくれる。 グンマー帝国の国境には、大型車は入っていけない。 それを物語っているように、道幅は狭く、路面も徐々に悪くなり、ゴール地点手前からダートになる。

  で、たどり着いた国境の風景は・・・。 
最初の試走時は、草津は大雨だったのに毛無峠は良い天気。 2回目は、草津は快晴だったのに毛無は霧。
毛無には霧の風景が似合うと思う。

  峠には、小串硫黄鉱山から掘り出した硫黄を運んでいた索道の鉄塔が残っている。 その索道が続く長野側は緑があふれているのに、群馬側は荒涼とした風景が広がる。 本当にこの風景の中に2,000人を超える人々の営みがあったのだろうか・・・。

  先の日本鋼管群馬鉄山跡の様に再び日の目を見ることなく、今は静かに眠っていて、峠から先は立入禁止になっているのだが、数多くの探索記がネットに上がっている。中には遭難しかかった輩も・・・。
土石流で亡くなった方を祭る地蔵堂もあり、そこで生活していた人やその子孫の方々だけが足を踏み入れられる場所で、部外者が興味本位で入り込む場所ではないと思うが・・・。  

  実は、誰もいない寂しい場所だと思っていたが、群馬側から常に上がってくる上昇気流で、ラジコン飛行機を楽しむ人や、サイクリスト、ツーリストなどで、結構賑わっている。 ある意味、再び注目を浴びて繁栄している?(笑)

  小串硫黄鉱山は、昭和4年(1929年)に開鉱、昭和46年(1971年)に閉山している。 その50年以上前にもう一つ、毛無峠にまつわるドラマがあったようだ・・・。
  クイズにした石碑がその真相である。 1回目の試走時は無視したのだが、どうも気になり2回目に立ち寄ってみた。 群馬側のこの地から、県道112号を長野側に下った高山村・高井野まで、毛無峠を開削し、生活用水、農業用水を引こうとした人がいる。 一度は通水したようだが、毛無峠辺りで漏水し、すぐに渇水したため、今度はトンネルを掘ろうとしたらしい。 しかし資金が尽き、完成を待たず亡くなった様だ・
詳しくは、こちらをご覧ください
トイレ&食事処情報 スタート、OD(遊神館営業時間内)、2CP、3CP(暮坂牧水茶屋内)、4CP、5CP、6CP(16図を左折した先)、19図先にトイレがあります。

食事ができるのは、3CP暮坂牧水茶屋くらいです。
19図周辺のホテルのレストランも可能と思いますが、スタートからゴールまでコンビニもありませんので、スタート前に食料は確保しておいてください。
≪コースレイアウト≫