第43回 D-Wind Rally  『沈み行く 「悲」湯
コース案内

スタート
  〜1CP
 スタートは、第39回D−Wind Rally 『榛名南麓ローカル歴史探訪』のスタート地点と同じ、群馬県渋川市の渋川伊香保ICから程近い、カーショップ・オートウェイ渋川店。 駐車場脇の道がスタートなので、駐車場で準備を済ませ、スタート地点についたら速やかにスタートして下さい。
 スタートしてからしばらくは、郊外型店舗が並ぶ道を進むので、時間帯によっては少し混むかもしれない。早朝のスタートなら問題ないと思う。 最後の信号を過ぎると一気に山の中になる。これが群馬の良い所です(笑)

 2図からは、榛名山東麓の流れの良い県道を走る。 途中にODを置いた。流れが良いので後続車に十分注意して距離をチェックして欲しい。

 1CPまでは、リエゾン区間的な道であるが、5図からいよいよ山に分け入って行く。1CPは『あづま森林公園』に置いた。ここはDWR5及びDWR6でCPを置いた。もう10年前である。
最初の試走時(3月)は、誰もいなくて、ある遊具をクイズにするつもりだったが、2回目の試走時(5月)にはキャンプをしている人が多く、その遊具で遊んでいる子供をジッと見ている変な人(本当は、遊具を見ているのだが)がいると警察沙汰になってはいけないのでキャンセルした(笑)
10年前にはあったのに今は無くなっているものをクイズにした。
1CP〜5CP  1CPからは1本目のロング林道(北榛名林道)に入る。10年前はダートも少し残っていたが、今では全線舗装になった。群馬地方戦のラリーでよくSSに使われている林道である。試走時にもラリーの開催を知らせる立看板が林道に入ってくる全ての道に立てられていた。
 ただ、谷川や白根方面の雪を被った山が時々見える程度で、余り眺望が効かない。 その分クイズに集中できると思い、2つの数え問題を準備した(笑)
道は軽いアップダウンが続く、走りやすい道である。 2回の試走とも対向車とは一度も遭わなかったが、途中民家がある場所があるので、十分に注意して走ってもらいたい。
途中に2CPを、林道出口に3CPを置いた。

 9図から先は、最後のPDQM(第251回 2007.06月号 『真田太平記の道Rd.3 140Km 群馬・長野』)のコースと重なる。 3年前に参加された方は、当時を思い出しながら走って下さい。 その時と同じ場所にクイズと4CPを置いた。
PDQMに参加した時も桜が綺麗だった場所が、今回の試走時もまだ花が残っていて綺麗だった。公開時には残念ながら見られないが・・・。

 11図から里に下るが、正面左手に浅間の姿が望める。 一度国道406号に出た後、DWR22でCPを置いた亀沢温泉への道に入り、途中から次のロング林道へそれる。林道の入口に5CPを置いた。
5CP〜7CP  2本目のロング林道は、坂倉林道。全線が開通したのは6年前の平成16年である。 その開通年度からも判るように、元々林業のための林道ではなく広域基幹林道である。 16年もの工期だけでなく、その総事業費に驚く。我々としては楽しませてもらって文句は無いのだが・・・。
 林道前半、後半はややきつい上り、下りになるが、中盤は北榛名林道同様、軽いアップダウンが続く。 広域基幹林道であるため、法面の処理や路肩もしっかりしている。ただ落石が道の真ん中にあるのはやはり林道を感じさせる。

 市町境に6CPを、林道出口近くに7CPを置いた。 7CPは、ダートラ場『須賀尾ダートサーキット』の入口であるが、2回の試走とも入口のゲートが閉められたままだった(調べてみると、昨年末で閉鎖された様子・・・)。
また、7CPから浅間隠温泉郷の3つの温泉(温川、鳩ノ湯、 薬師)の内の1つ、薬師温泉の茅葺屋根が見える。 温川、鳩ノ湯は鄙びた1軒宿であるが、薬師は「秘湯」を謳い文句にし、茅葺の建物などを移設して、「秘湯」の雰囲気を作り出した温泉である。 私は実際行った事は無いのだが、何か行きたくない雰囲気のある温泉である。しかし3つの温泉で一番繁盛し、一番大きい温泉であるのは事実であるが・・・。
7CP〜9CP  7CPから国道406号に出てしばらく国道を走り、16図から以前一度コースに使った事がある道に入る。 当時のコマ図には、『約1.3km陥没注意』と書かれているが、8年間の歳月は道を大きく変えていた。 小さな峠には石積みの切通しが残っており、近くには時代を感じるお地蔵さんがある。
そのお地蔵さんが建立された年からみても、この道がかなり古い道という事が判る。

 所が峠を越えると、以前走った時は工事中だった道が完成しており、無駄に広い道が続いている。ただ容易に道を広げられない村落の中はまだ旧道然としているので救われる。 この道は途中から県道になる。最初の県道標識に8CPを置いた。

 18図から本当の(?)林道に入る。 今までの林道と違い道幅も狭く、鬱蒼とした中を登って行く。峠を登りきると、パッと視界が開ける。 沢山の切り倒された木々が目に入ってくる。
路肩には木を運ぶ重機などが置かれているし、1回目の試走時には木を運び出すトラックと鉢合わせ。丁度広くなったカーブだったため行き違えたが。しかしどう考えてもあのトラックが途中でUターンする場所は無いし、登って来た道を下って行くのは無理だと思うのだが・・・。

 林道を下る途中、面白いところに開閉式のフェンスがあるのを発見。問題にした。答えが判れば納得するが、最初見た時、『え゛!? 何で?』と思った。 皆さんもそう思うと思う。お楽しみに(笑)
 里に下った所に9CPを置いた。 


 DWR42では、スタートの道の駅こもちで、チョット変わったたい焼きを紹介したが(GW中に参加された方は残念ながら販売休止でした)、今回もチョット変わった饅頭を紹介します。少しコースから外れるが、19図の矢印方向に進み、橋を渡った先の信号の左手にある『金加屋』の「かりんと饅頭」です。
 こしあんが入った饅頭を油で揚げているので、外側の皮がかりんとうの様に硬くなっています。
お店での作りたてだとホントにカリカリの様ですが、時間が経つと湿気を吸って柔らかくなってしまいますので、オーブントースターで1分半から2分くらい焼くと大変美味しく頂けます。 あまり遅い時間だと売り切れているかも知れませんが、是非お試しを。 
9CP〜FCP  19図からはセンターラインの無い田舎道を進むが、途中左手から下ってくる工事中の道が出てきて、右手の新しい橋へつながって行く。 
八ツ場ダムにより付け替えられる道は、国道145号線だけだと思っていたが、実はもう1つあった。県道375号線・林岩下線(旧・林東吾妻線)である。
TOPページのバックに使っている写真=湖面2号橋は、国道の橋ではなくこの県道の橋である。 私の持っている県別マップル群馬版(2008年2版)には、県道375号の文字は出てこない。19図から走ってきた道も県道375号ではない。 正確に言うと付け替えと言うより新設県道なのかもしれない。
後ほど、オプショナルコースで紹介する新しい道や長大なトンネルは、全てこの県道のものである。 上のリンク先にあるように、住民の代替地を結ぶ生活道路として作られている。 地元の方々には申し訳ないが、何か過剰な道の様な気がする・・・。

 20図先には、吾妻線の付け替え線のコンクリート橋の姿が見えてくる。何とも醜い橋である。吾妻渓谷周辺の吾妻線はローカル線の色が濃く、掛かっている橋もなかなか味わいがあるのだが、この新しい橋は、味わいの欠片も無い・・・。 この橋が伸びて来ると、今走っている道はどうなるのだろう? 踏み切りで残るのだろうか? それとも先ほどの県道375線により廃道になるのだろうか・・・?

 最初の試走時は先に進めた21図で通行止め・・・。止むを得ず新しく出来た道に入り、国道145号に出る。21図の右手には工事中であった日帰り温泉『天狗の湯』が5月2日にオープンしている。 この施設の建設には、『利根川・荒川水源地域対策基金』事業による資金の提供を受けている。ダムありきの施設なのである・・・。

 22図から川原湯温泉の中を通る道に入る。2回目の試走はGWの真っ只中で、22図を直進する車はかなり多かったが、22図を左折する車は皆無であった。時間が昼前と言う事もあったと思うが・・・。
 22図先に10CPを置いた。 そこからは寂れた温泉街を通り抜ける。 途中『柏屋』の駐車場がある。川原湯温泉で一番大きかった旅館だったが、3月末で休館した。 代替地に新・川原湯温泉が出来たら、再開する予定らしいが・・・。

 ゴールは、八ッ場ダム広報センター『やんば館』。年中無休(年末年始は休館)で、開館時間は9:30〜16:30。 やんば館の駐車場から山側を見上げると、ローカル線ぽい吾妻線の鉄橋と、その上には国道145号の橋が見え、吾妻川側には湖面2号橋が見上げられる。


 今回のコースは距離的には短めで、16:30までにはゴール出来ると思うので、館内にクイズを置いた。 館内に展示されているパネルは、八ツ場ダムにまつわる歴史の他、環境保全に関するパネルもある。是非皆さんの目で確認して頂きたい。 
特に環境保全実施パネルは、見れば見るほど矛盾を感じてくる。ダム計画さえなければ・・・。 

最初の試走時、次に紹介するオプショナルコースの途中、目の前にニホンカモシカが現れた。工事で棲み処を追われたのだろうか・・・?

 
オプショナル
  ・コース
 やんば館を出て右手に進み(23図を直進)、湖面2号橋下にある信号を左折し、橋を渡った先を登って行くと(途中ある三つ又は中央の道を上る)、県道375号線の工事完了区間に入れる。更に進むと『川原湯温泉トンネル』の手前には新しいお堂(薬師堂)が出来ており、その左手の広場からは、湖面2号橋や川向こうの代替地の様子なども望める。
 
川原湯温泉トンネルを抜けた先には、住民の代替地があり、少しずつ新しい家の建設が始まっている。
更に道を進み長大な『吾妻峡トンネル』を抜けると、21図の通行止めの先に出て、橋を渡って国道145号に出る。

 代替地や新しいトンネルもコースに含めようかと迷ったが、ドンドン工事が進んでおり、開催期間中に道がどう変わってしまうのか予想が付かないため、ゴール後のオプショナルコースとした。
是非、薬師堂の横の広場から、川原湯温泉周辺の吾妻渓谷がどうなろうとしているのか、その目で確かめて欲しい。 ダムが完成して目の前に広大なダム湖が出来れば、湖面2号橋も、新しい国道145号も県道375号も違和感無く目に映るのかも知れないが、ダムが出来ずに今のまま更に湖面1号橋も出来ると景観の「け」の字も無い風景になりそうである。 この先、どうなるのだろうか・・・。

 次回のDWR44では、一度中止になりかかったこのダムの建設を推進するために作られたダムを訪ねる。DWR43、44の連荘でご参加頂き、是非『沈み行く「悲」湯』に宿泊して頂きたい。