第30回 D-Wind Rally 『三国峠と清水越え
コース案内

スタート スタートは、JR上越線の土樽駅前。無人駅で駅前には何もないので、飲食物など必要なものは湯沢の町で買っておく方が良い。 今回のコースは、途中日帰り温泉などの施設が多いので何らかの食事をとる事は可能と思うが、実際確認していないので予めご了承を。
土樽駅下り線のホームから上り方面を望むとトンネルの出口が見える。新清水トンネルである。このトンネルの途中に9CPの土合駅があり、更に入口に8CPの湯檜曽駅がある。近いような遠いような・・・。 線路の上にある関越道はひっきりなしに車が通るが、この線路を電車が通るのは、1日数回だけである。
また、ここ土樽駅は、川端康成『雪国』の 《国境の長いトンネルを抜けると雪国であった。夜の底が白くなった。信号所に汽車が止まった。向側の座席から娘が立って来て、島村の前のガラス窓を落した。・・・》 の信号所である。ホームからは残念ながら清水トンネルの出口は見えない。
スタート〜2CP スタートからは、川沿いの道を走り、湯沢の町の外れから国道17号線に入る。途中ODを置いた。 三国街道で新潟から群馬に抜けるには、峠を4つ越えなければいけない。その峠越えの前後に宿場町が栄えた訳であり、4つも峠を越えなければいけないがために、清水峠を越えるルートが一時期国道として優先された訳である。現在の国道17号線では、4つの峠の内、三国峠くらいしか峠の実感が沸かない。 5図から旧道に入り一つ目の峠=芝原峠を越える。旧道に入ってすぐに1CPを置いた。 1CPの先に北条氏の進入に備えて街道の頂上近くに造られた荒戸城の跡がある。峠を下ると三俣宿に入る。 昔の旅籠は今はスキー客を当て込んだ民宿などになっている。これは、新潟県内の残り2つの宿場も同じである。日帰り温泉の入口に2CPを置いた。 
2CP〜4CP 2CPから再び国道17号線に入り、2つ目の峠&宿場町に向かう。トンネルでアッサリと二居峠を越えて、二居宿に入る。 ここにも日帰り温泉の施設がある。その前に3CPを置いた。3CPに入る少し手前を左手に下ると4CPまで三国街道の石畳を再現した遊歩道がある。 時間が許されればゆっくり歩くのも良いだろう。
3CPからまた国道17号線を走って4CPの山鳥原公園に入る。国道のすぐ側であるが何か心休まる雰囲気がある。 次の5CPの難関(?)に備えてしばし休息するもよし。 
4CP〜5CP 4CPから三つ目の宿場町、浅貝宿と火打峠を通って、三国峠に向かう。5CPは三国トンネルの手前のパーキングスペース。ここに車を置いて旧三国峠を目指す。 普段歩き慣れない私でも登り下りとも25分程度だったので、然程心配することは無いと思うが、他のハイカーの方々はそれなりの格好をしている。腰には熊除けの鈴を付け、杖を持っている人もいる。作成時、7つ道具の入ったショルダーバックを肩から下げ、手にはバインダーを持った私が峠に着いた時、そこにいた人がチョット怪訝そうな顔をしたのも事実だが・・・。 靴はスニーカでも十分である。 頂上まで常に木々の間を歩くので、涼しさを感じながら歩くことが出来ると思う。
一汗かいて車に戻ったら、6CPに向かおう。その汗を流す為に・・・。
5CP〜6CP 5CPから三国トンネルを越えて群馬県に入る。この三国トンネル、内壁の上方を良く見ると擦った跡が沢山残っている。トラックの擦った跡である。 トンネルを抜けた先の右手に『クロソイド曲線記念碑』がある。日本で初めてクロソイド曲線を設置した区間だそうだ。どおりで走りやすい?
峠を下って群馬県最初の宿場町、永井宿を抜けて、法師温泉に向かう。古くからの一軒宿でひなびた秘湯のイメージがあるが、立派な宿である。ここは、池波正太郎『鬼平犯科帳』に「坊主の湯」として登場する。また、国鉄のフルムーンの上原謙と高峰三枝子のポスターを覚えている人もいると思う。ここが撮影場所である。ここの大浴場は混浴であるからあのポスターの構図が出来たのかな・・・?
日帰り入浴は、800円とチョット高めだが、是非雰囲気のある大浴場を味わって欲しい。尚日帰り入浴の受付は、10:30〜13:30。
6CP〜7CP 6CPから国道17号線に戻り、関所があった猿ヶ京と相俣宿を抜けて、7CPに向かう。7CPは謙信の逆さ桜近くに置いた。 相俣宿から猿ヶ京までの間の三国街道は、7CP手前にある相俣ダムで出来た赤谷湖の底に沈んでいる。
7CP〜8CP 7CPで三国街道を辿るコースから離れ、清水越えを目指す。17図から18図は、やや長いつなぎ区間。交通量も少なく、走りやすいワインディングをしばらく楽しもう。
8CPは湯檜曽駅前。右カーブで入って左カーブを出た先にあるので、チョット判りづらいが、右カーブに入る手前でホームが見えるので問題ないと思う。
駅前に車を止めて駅舎内にはいると、『おっ!?エアコンが良く効いている!?』って感じるはず。 ホントに涼しい駅舎である。理由はクイズを解きに行くと判る。 ここは普段は無人駅であるが、連休など繁忙期には駅員がいる。
この駅の下りホームが、新清水トンネルの入り口である。 出口はスタートの土樽駅。

また、上りホームからは清水トンネルに入る手前にあるループ状の湯檜曽トンネルが見える。トンネルの上にループから出てきた線路が走っている。
8CP〜9CP 湯檜曽の町中を抜けて9CPの土合駅に向かう。 8CPを再スタートして約750m地点(ホテルの廃墟の前)を鋭角に右手前に入ると旧湯檜曽駅がある。新清水トンネルが出来るまでの単線運転時の駅舎である。洞窟のような階段を上がって行くと改札跡を抜けてホームに出られる。入る時は入り口右手にある電灯のスイッチを入れると安心して上がって行ける。
また、右折地点の少し手前左手に足湯がある。ゴール後疲れを取るために立ち寄るのも良いかも。


9CPは、モグラ駅土合。鉄ちゃん憧れの場所!? 是非とも地下ホームまでの階段と洞窟の涼しさを味わってもらうために、webページなどで答えが分からない問題を設定した。 ホームに入る時は必ず上着を一枚持って行く事! 本当に涼しい。
改札を入り長い連絡通路を抜けると、そこには先が見えない階段が・・・。
9CP〜ゴール 8CP、9CPで鉄道の清水(トンネル)越え(?)を体感したら、次は道路の清水越えを目指す。
9CP再スタート後に渡る踏切の左手に清水トンネルの入り口が見える。勿論このトンネルの出口もスタートの土樽駅。 湯檜曽川沿いの道を上ると谷川岳ロープウェイの駅がある。地図上では国道291号はこの前あたりで終わっている。ここからは狭い道が続く。狭いと言っても十分に離合出来るので安心を。ただゴール地点の一の倉沢まで歩く人が結構いるので十分に注意する事。
鬱蒼と茂った木々の間を抜けて急に開けると、目の前に一の倉沢が。ここから先は車両通行止めになるが勿論まだ道は続いている。車を止めてしばらくブナ林の中を歩いてみる。 一の倉沢の意味は、ゴール地点の案内板にあるが、私自身思っていた意味とは違っていた。 その本当の意味が示す様にこの場所で沢山の人が命を絶っている。 問題Oまで歩く間にも慰霊のレリーフが多数岩に打ち付けられている。
何故危険な目をして山に登るのか? そこに山があるから。 そう言う我々も何故走るのか? そこに楽しい道と出会があるから・・・。 山男達に合掌・・・。