【Drive Rally(ドライブラリー)とは】
 簡単に言うと、スタートからゴールまで主催者が決めたコースをコマ図と言う地図に従い走行する、ラリー形式のドライブです。 コマ図が無い交差点や分岐点は、『道なりの原則』に従って走行します。
ラリー形式と言っても、決してスピードやタイムを競う競技ではありません。一般道を一般の方と同じように走るドライブで、名所や観光スポットを巡るコースになっています。

 コースの途中にチェックポイント(CP)が設定されており、各CP間の距離を測定したり、CPやコース途中に設けられたクイズの答えを探しながら走行します。
クイズは、CPに設けられている他、コース途中に設けられている場合があります。

 各CP間の自車で測った距離と、主催者の測った距離との誤差による減点及び、クイズの正誤による減点で、順位を決めます。(距離計測だけのドライブラリーもあります)

自車の距離は、車に付いているトリップメータなどで測定します。⇒
ワンポイントアドバイス《距離測定》

同じコースを走っても、車によって測定した距離は違ってきます。主催者の測った距離との違いを補正する必要があります。補正するために主催者から予めある区間(一般的には、スタートからOD(=オドメータコントロール)の間)の距離が表示されています。⇒ワンポイントアドバイス《距離補正》

ドライブラリーは一般道を走行しますので、時には工事や災害で道路が通行止の場合があります。余程ひどい通行止の場合は、主催者からその区間のキャンセル通知などが出され、その区間の距離計測の誤差は採点対象外になる場合がありますが、通常は、通行止区間の距離を歩測する必要があります。ワンポイントアドバイス《通行止の場合の歩測》

 スタートからゴールまでの距離は、ドライブラリーにより異なり、60km程度から130km以上のコースまで多彩です。
 ※カー雑誌『PD』に毎月掲載されているドライブラリー『PDQM』は、大体100km前後です。 また、群馬県及びその周辺で発行されているグルメ雑誌『CityJournal』に掲載されているドライブラリー『SUBARUクイズ&ラリー』は、60kmくらいです。

 所用時間は、途中に設けられた問題の数やコースのロケーション(郊外のコースか、市街地のコースか)にもよりますが、大体平均速度20〜30km/hで考えれば良いでしょう。
勿論途中のチェックポイント(CP)などでゆっくり遊ぶとそれだけ時間がかかります。

 私の作成しているコースは、大体120km前後で、所用時間約5〜6時間くらいの目安です。


 ドライブラリーに参加する時は、出来れば『ドライバーとナビゲータ』の2人以上で参加して下さい。

 最後に注意点を。
ドライブラリーは競技ではなく、一般道を一般の方と一緒に走るドライブです。
交通ルールを守り、時間に余裕を持って無理をせず、安全運転で参加して下さい。
また、ドライブラリー中は、ドライバーとナビゲータは仲良く、ミスコースしても決して相手の責任にして険悪なムードにならない様に。





《コマ図》
 コマ図とは、右図の様な地図で、次の事を示しています。
@△の方向から▲の方向へ走行する。

A△から走行して来て、『止まれ』の標識のあるT字路を左折する。

B左折後、しばらく走行し右側にある『三菱GS(ガソリンスタンド)』の先の信号を左折する。

C左折後、点滅信号のある十字路の手前を右折する。

D右折した所が『チェックポイント(CP)』である。

『チェックポイント(CP)』の目標物は、別途写真などで示されています。
この例の場合、写真にある『駐車場入口看板』がCPであり、計測位置は写真の車の位置(看板の右端)である。

ECPで距離を計測後、同じ位置から再スタートし、青い線の△から▲の方向(=信号を左折)へ走行する。


≪コマ図でよく使われる記号(例)≫
   :止まれ     :目標物(建物など)
   :信号機     :カーブミラー
    :案内標識   :橋、横断歩道橋
    :看板など  :道路標識
2CP
大間々町歴史民俗館 駐車場入口 看板横




《道なりの原則》
 すべての交差点、分岐点をコマ図で表すのは物理的に無理なので、コマ図が無い交差点、分岐点は、下記の『道なりの原則』に従って走行します。
原則として直進 センターラインが続く方へ
【応用】センターラインが無い1車線道路の場合では、路側帯ラインが続く方
角度の緩い方へ 太い道から太い道へ
【応用】路面状況が同じ道から道へ。例えば舗装路から舗装路。ダートからダート。




《距離測定》
距離測定は、車に搭載されているトリップメータ(車載トリップ)で行います。

@車載トリップがアナログメータ(ドラム状になった数字が徐々に回っていくタイプ)の場合:
下1桁(100m単位)の数字の位置から、10m単位まで読み取ります。数字が半分回っていたら、50mです。
スタート地点で、トリップメータを『0』にしてスタートします。『OD(オドメータコントロール)』、『各チェックポイント(CP)』で、トリップメータを読み取り、距離を控えます。
『OD』や『CP』でトリップメータを『0』に戻しても良いのですが、トリップメータのガタなどがある場合、その分誤差となって現れるので、スタートからの積算で距離を控え、後で引き算して求める方が良いと思います。(私は、この様にしていました)
ミスコースをした場合(⇒ワンポイントアドバイス《ミスコースの時の処理》)は、ミスコースした距離を引く事をお忘れなく。(良くやるミスです。非常に大きな減点を頂きます)

A車載トリップがデジタルメータ(0.1km単位で数字が増えていくタイプ)の場合:
トリップメータでは100m単位でしか読み取れませんので、それ以下の距離は目測または歩測するしかありません。
スタート地点で、トリップメータを『0』にしてスタートします。『OD』や『各CP』が近づいて来たら、後続車の迷惑にならない様に気を付けながら徐行し、トリップメータが変った地点の目印を覚えておきます(駐車スペースがある所では、そのまま停車させておけば良いでしょう)。
その地点から『OD』または『CP』までの距離を
目測または歩測します。
歩測の場合、自分の1歩がどのくらいの歩幅かを予め掴んでおくと良いでしょう。チョット大股で歩いた1歩が身長の半分と言われています。(178cmの私の場合、1歩=1ヤード=0.9mです)ゴルフをやられている方は有利かな?
デジタルメータの場合は、『OD』『各CP』で『0』に戻した方が良いでしょう。
※トリップメータがツインメータの(トリップが2つある)場合、スタート時に50m(歩測します)ずらして、『0』にしておくと、『OD』や『各CP』での歩測距離が半分で済みます。また、ミスコース防止のためにコマ図などで距離を控える時(⇒ワンポイントアドバイス《ミスコースの時の処理》、50m単位で距離を控えられるため、ミスコースした場合の誤差を小さくする事が出来ます。

B車載トリップより更に詳細な距離計測を行いたい時:
ラリーショップなどで売っている『ラリーコンピュータ(新品だと10万円以上する)』や『サブトリ(3万円くらい)』を付けるか、一部のカーショップでも売っている0−400mタイムなどが計測できるデジタルスピードメータ(永井電子ウルトラ、実勢売価1.5万円くらい)を付けると1m単位まで計測できます。




《距離補正》
測定距離は、車の種類などによって異なります。そのため、主催者の測った距離との違いを補正する必要があります。補正するために主催者から予めある区間(一般的には、スタートからOD(=オドメータコントロール)の間)の距離が表示されています。
         
          
@
図の例の場合、予め発表されている主催者のODまでの距離は10.00km。自車のODまでの距離を10.50kmとします。
Aこの場合、
同じ道を走ると自車の方が(10.50/10.00)=1.05倍距離が多く出る事になります。ですから、自車の距離から主催者の距離を求めるには、自車の距離を1.05で割れば求められます。
B図の例の1CPまでの主催者の距離は、
X=20.35/(10.50/10.00)=20.35/1.05=19.38(km)となります。
これが、距離の補正です。
※いくらODまでの距離で補正を掛けても、ODまでの測定距離の誤差が大きければ、補正後の距離の誤差も大きくなります。
ですから、ODまではミスコースしない様により慎重に運転する必要があります。




《通行止の場合の歩測》
ドライブラリーのコースは一般道です。時には工事中や災害などでコースの一部が、通行止になる場合があります。この場合、歩測する必要があります。
         

@通行止区間の手前までの距離(A)を控えます。
A迂回路(地元の人に聞くか、地図で探す=地図は携行必須)を通り、通行止め区間の先に出る。
B通行止区間の距離を目測または歩測します(C)。災害などで危険な場合は、絶対歩測してはいけません。また、工事区間は工事関係者に事情を話し、了解が得られたら歩測して下さい。
C次のCPまでの距離(B)を計測します。
DこのCP間の距離は、(A+B+C)になります。

《ミスコースした時の処理》
@ミスコースに気付いた地点の距離(A)を控えます。
A車をUターンさせ、@の距離を控えた地点でもう一度距離(B)を控えます。
Bコースを間違えた地点(コマ図地点又は道なり判断地点)まで戻り、その地点での距離(C)を控えます。
C(C−B)がミスコースした距離で、Aから引くとミスコースした地点の距離(D)が推測できます。
正しいコースに戻ったらその後の距離計測は、Dの距離に加える事を間違えなく!

           

《更に誤差を押さえる方法》
上記の@〜Cの方法では、厳密に言えばミスコース区間の行き帰りのルートが違うので、本当は(D−A)=(C−B)にはなりません。ミスコース区間が長ければ長いほど距離の誤差が出ます。
では、どうするか? ミスコースした地点より前の距離を控えている地点まで戻り、再走する方が誤差を小さくする事が出来ます。
ですから、距離はCPだけでなく、まめに控えておいた方がミスコースした場合、逆戻りする距離が短くて済みます。私の場合、各コマ図毎に自分で目標物を決めて距離を控えています。また、コマ図の判断や道なりの判断で迷った時は、必ず距離を控えてから先に進みます。


《もっと誤差を押さえる方法》
更にもっと誤差を押さえるには、ミスコースしない様に心掛けるしかありません。
@地図を見るのは『ナビゲータ』の仕事と決め付けずに、ドライバーにコマ図の特徴、目標物などを的確に伝え、ドライバーも目標物を常に意識しておく事です。私の経験では、ドライバーの方が目標物が目に入りやすいようです。
A先を急いでいる時、ミスコースしがちです。ドライブラリーはスピードを競う競技ではありませんから、常に時間の余裕を持ち、安全なスピードでコマ図を確認しながら走るべきでしょう。スタート時間もなるべく余裕を持って早くスタートすべきでしょう。
Bコマ図の判断や道なりの判断に迷った時は、一度停まって道の状況を確認し、その地点の距離を控えてから先に進みましょう。






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